【自作キーボード】カスタムUSBケーブルを自作してみた!材料・配線・コイルの作り方

カスタムUSBケーブルを自作してみた

こんにちはこんばんはきりぽんです。今回はキーボード用のカスタムUSBケーブルを自作します。

この記事は2021年に初めてコイルケーブルを作った時の制作記録です。USB Type-A / Type-Cコネクタのはんだ付けからスリーブ加工。コイルの作り方や航空コネクタの取り付けまで一通りまとめています。

初めてだったので失敗した部分もありますが、実際に作って分かったポイントも含めて残しておきます。自作すると色やパーツを自由に組み合わせられる反面、配線を間違えると接続機器へ影響する可能性もあります。完成後はテスターで確認してから接続するのがおすすめです。

注意
USBケーブルの自作では配線ミスや短絡によってキーボードや接続先の機器へ影響する可能性があります。自作する場合は自己責任でお願いします。

カスタムUSBケーブルの動画


1本目のカスタムUSBケーブルはボツにして再度作り直したので動画ではかなりカットしていますが、それなりに満足できるものが作れて良かったです。慣れない作業と撮影を同時に進めたので撮影データも100GBくらいになりました。

カスタムUSBケーブルの材料と道具

早速ですがまずは必要な材料を紹介します。

カスタムUSBケーブルの材料

カスタムUSBケーブルの材料

左上から4芯の線材、パラコード、USB Type-A 2.0のコネクタ。左下からスリーブケーブル、熱収縮チューブ、航空コネクタ、USB Type-C 2.0のコネクタになります。

※掲載している価格は2021年に制作した当時の購入価格です。現在の販売価格とは異なります。

素材 2021年購入時
芯線 4Core White 10m 205円
スリーブケーブル White 3mmx10m 142円
USBコネクタ 5A 151円
航空コネクタ Docking+4P 136円
パラコード 230円
熱収縮チューブ 6mm 36円
熱収縮チューブ 10mm 39円
合計 939円

2021年当時に表へ記録していた購入価格の合計は939円でした。10m単位で購入した線材やスリーブも含まれているため、現在同じケーブルを1本作る場合の材料費を示すものではありません。

続いて使う道具も簡単に紹介します。

カスタムUSBケーブル作成に使う道具

カスタムUSBケーブル作成に使う道具

まずははんだごてとこて台です。100均の物でも代用できそうでしたがこて先を変更できるものを用意しました。次に配線をむくためのワイヤーストリッパー。そしてはんだと吸い取り線。フラックスやヒートクリップも購入しています。

※工具の価格も2021年購入時のものです。

道具・工具 2021年購入時
白光(HAKKO) PRESTO 2,211円
白光(HAKKO) こて台 744円
白光(HAKKO) こて先 407円
高密度集積基板用 鉛入り半田 261円
ホーザン(HOZAN) フラックス 400円
goot(グット) 半田吸取り線 173円
goot(グット) ヒートクリップ 100円
SK11 DEVICE ワイヤーストリッパー 895円
ヒートガン 2,980円
ダイソー 丸棒15mm 100円
ダイソー ミニバイス 100円
合計 8,371円

それからケーブルをコイルさせるために必要なヒートガンも用意しました。

ヒートガン

ヒートガン

ケーブルを巻き付ける棒は2種類。アルミ製の9mmと木製の15mmを用意しました。

アルミ製の9mmの棒と木製の15mmの棒

アルミ製の9mmの棒と木製の15mmの棒

最後にはんだ付けする時にコネクタを固定できそうなミニバイスをダイソーで購入しました。ケチってしまいましたが、しっかり固定できる器具の方が作業はしやすいと思います。

ダイソーのミニバイス

ダイソーのミニバイス

材料や道具は以上です。それでは実際に作っていきます。

カスタムUSBケーブルの作り方

ケーブルとスリーブを通す

パラコードの両端をカット

パラコードの両端をカット

まずはパラコードの両端をハサミでカットして中に入っている芯を抜き出します。

中に入っている線材を抜き出す

中に入っている線材を抜き出す

今回は2mのパラコードを用意しました。実際にコイルさせると想像していたより短くなるので、完成させたい長さを考えて少し余裕を持たせた方が良さそうです。

4芯のケーブルをパラコードの中に挿入

4芯のケーブルをパラコードの中に挿入

パラコードから中の芯を抜いたら4芯ケーブルを通していきます。かなりジャストサイズだったのでこの作業は想像以上に指が疲れました。

適度な長さにカット

適度な長さにカット

ケーブルを通し終わったら必要な長さにカットしておきます。

シングルスリーブをかぶせる

シングルスリーブをかぶせる

続いて先ほど作ったケーブルの上からシングルスリーブを通していきます。ここからはパンツのゴムを通すような地味な作業が続きます。

3本分のケーブルの下処理

3本分のケーブルの下処理

というわけでとりあえず3本分のケーブルを準備しました。

コイルを作る

ケーブルを棒に巻き付けてコイル

ケーブルを棒に巻き付けてコイル

続いてケーブルを棒へ巻き付けてコイルさせます。固定には結束バンドとビニールテープを試しましたが個人的にはビニールテープの方が使いやすかったです。

ヒートガンを200度の設定

ヒートガンを200度に設定

コイルさせたらヒートガンを200度に設定してケーブルを加熱します。

回転させて5分程度の加熱

回転させて5分程度の加熱

正確な時間は計測していませんがムラが出ないように棒を回転させながら5分程度加熱しました。この作業を3セット行い念のため一晩置いています。

逆巻きをしたらコイルがきつすぎた例

逆巻きをしたらコイルがきつすぎた例

一度コイルしたケーブルを逆方向へ巻き直して強くする方法も試しました。確かにコイルはかなり強くなりましたが個人的にはある程度ゆるめの方が好みでした。

15mmで3回加熱したケーブル

15mmで3回加熱したケーブル

また9mmと15mmの棒を試したところ15mmの方が好みでした。

配線を確認

次はコネクタを取り付けます。その前にUSB 2.0の配線を確認しておきます。

信号 役割
VBUS 電源
D- データ
D+ データ
GND グランド

今回使った線材は赤・白・緑・黒の4色でした。ただし線の色だけを見て配線を決めるのは避けた方が安全です。使用するコネクタ側の端子を確認してVBUS / D- / D+ / GNDが正しくつながるように配線します。

配線について
今回使った線材も赤・白・緑・黒の4色ですが色だけで判断せずコネクタの端子を確認してください。完成後はテスターを使って導通と短絡の確認も行います。

USB Type-Cコネクタを取り付ける

一番上の被膜を取り4本の線を露出

一番上の被膜を取り4本の線を露出

まず一番外側の被膜を取り4本の線を出します。

ワイヤーストリッパーで被膜をむく

ワイヤーストリッパーで被膜をむく

次にワイヤーストリッパーの0.5mmの位置で被膜をむいて準備完了です。

両端を処理

両端を処理

同じようにケーブルの両端を処理します。反対側は少し長めにカットすることになりました。

USB Type-Cのコネクタ

USB Type-Cのコネクタ

続いてUSB Type-Cのコネクタをキーボード側のケーブルへ取り付けます。はんだ付けでは煙が出るので部屋を換気した状態で作業した方が良さそうです。

フラックスを塗布

フラックスを塗布

まず予備はんだをするためフラックスを塗ります。

USB Type-Cに予備はんだを盛る

USB Type-Cに予備はんだを盛る

フラックスを塗ったらはんだを盛っていきます。この時点でははんだ付けもほぼ初心者だったので少し盛りすぎています。

予備はんだ完了

予備はんだ完了

見た目はあまりきれいではありませんが予備はんだは完了です。

スリーブ固定用の熱収縮チューブ

スリーブ固定用の熱収縮チューブ

それからスリーブ固定用の熱収縮チューブも先に通しておきます。

配線にも予備はんだ

配線にも予備はんだ

配線側にも予備はんだをしておきます。

USB Type-Cの配線の順番

USB Type-Cの配線の順番

準備ができたらコネクタをはんだ付けします。今回使ったコネクタでは写真の向きで左から黒・緑・白・赤でした。これは今回使用したコネクタと線材での並びなので別のコネクタでも同じになるとは限りません。

USB Type-Cに半田付け

USB Type-Cに半田付け

被膜の近くまではんだ付けしたかったので余分な部分は切断しました。

半田付け完了

半田付け完了

上手とは言えませんがブリッジもしていなそうなのでType-C側のはんだ付けは完了です。

熱収縮チューブをヒートガンで固定

熱収縮チューブをヒートガンで固定

次は熱収縮チューブをヒートガンで収縮させてスリーブを固定します。

コネクタのカバー取り付け

コネクタのカバー取り付け

コネクタのカバーは上下の位置を合わせて取り付けます。

根元をペンチなどでかしめる

根元をペンチなどでかしめる

最後に根元をペンチなどでかしめておきます。

さらに熱収縮チューブで固定

さらに熱収縮チューブで固定

このままだと見た目と強度が少し気になったのでさらに熱収縮チューブで固定しました。

USB Type-Cのコネクタ取り付け完了

USB Type-Cのコネクタ取り付け完了

これでキーボード側のUSB Type-Cコネクタは完成です。

USB Type-Aコネクタを取り付ける

USB Type-Aの配線の順番

USB Type-Aの配線の順番

続いてPCへ接続する側にUSB Type-Aコネクタを取り付けます。今回使用したコネクタでは写真の向きで左から赤・白・緑・黒でしたが、ここも線の色だけを基準にせず端子を確認しながら配線します。

接続する順番に注意

接続する順番に注意

作業自体はUSB Type-C側とほとんど同じです。接続する端子を間違えないように確認してからはんだ付けします。

コネクタのカバーには奥までしっかり差し込む

コネクタのカバーには奥までしっかり差し込む

一点だけ気を付けるポイントとしてコネクタのカバーを取り付ける際は奥までしっかり差し込まないと閉まりませんでした。

航空コネクタを付ける前に動作確認

航空コネクタを付ける前に動作確認

2021年に制作した時はここで一度キーボードへ接続して動作確認をしています。ただ現在同じ物を作るなら実機へ接続する前にテスターで導通と短絡を確認した方が安全です。当時の作業記録として写真はそのまま残しておきます。

航空コネクタを取り付ける

続いて航空コネクタを取り付けます。

航空コネクタの取り付け位置を決める

航空コネクタの取り付け位置を決める

まずは取り付け位置を決めます。

ケーブルを切断

ケーブルを切断

取り付け位置が決まったらケーブルを切断します。

航空コネクタを分解

航空コネクタを分解

次に航空コネクタをばらしてはんだ付けするパーツとケーブルへ先に通しておくパーツに分けます。後から通せない部品もあるので順番には注意が必要です。

配線を予備はんだ

配線を予備はんだ

ケーブルへ熱収縮チューブを通した状態で予備はんだをします。予備はんだが終わったらほつれ防止にチューブを収縮させて航空コネクタのパーツも通しておきます。

航空コネクタ側にも予備はんだ

航空コネクタ側にも予備はんだ

次は航空コネクタ側にも予備はんだをしてケーブルを取り付けます。

航空コネクタの接続部分に半田付け

航空コネクタの接続部分に半田付け

航空コネクタは両側で同じ信号が同じピンにつながるように配線します。別のコネクタへ交換できる構成にする場合も線の色だけに頼らずピン番号と信号の対応を記録しておいた方が安全です。

少し多めに半田を盛る

少し多めに半田を盛る

一応ですが接続部分には少し多めにはんだを盛っておきました。

最終チェック

最終チェック

両側のはんだ付けが終わったら接続部分を確認します。

航空コネクタのカバーを入れてネジ止め

航空コネクタのカバーを入れてネジ止め

問題がなければ航空コネクタのカバーを取り付けます。

導通チェック

ケーブルが完成してもすぐにキーボードへ接続せずテスターで確認した方が安全です。当時の記事と動画ではこの工程を省いてしまいましたが、現在同じ物を作るならUSB Type-A側とType-C側で対応する端子が正しくつながっていることを先に確認します。

それぞれの信号が意図した端子につながっていることに加えて違う信号同士が短絡していないことも確認します。特にVBUSとGNDが短絡していないことは実機へ接続する前に確認しておきます。

注意
この記事を制作した当時はテスターで確認せず実機へ接続しています。現在同じ作業をする場合は先に導通と短絡の確認を行うことをおすすめします。

問題がなければ実際のキーボードへ接続します。

最初に作った白いカスタムUSBケーブル

最初に作った白いカスタムUSBケーブル

ここまで順調に作業できたように見えますが実は今回紹介しているケーブルは2本目です。最初に白いカスタムUSBケーブルを動画を撮りながら作ったものの仕上がりに納得できずボツにしました。

最初に行った半田付け

最初に行った半田付け

この時点でははんだ付けもほぼ初心者だったのでかなり雑です。少しだけ練習してから2本目を作り直しました。

最後の動作確認

最後の動作確認

最後にHuntsman Miniへ接続して動作確認をしました。無事に認識されるか少しドキドキしましたが正常に動いて一安心です。

タイピングテスト

タイピングテスト

念のためタイピングもして問題なく使えることを確認しました。

作って分かったポイント

カスタムUSBケーブルを作るポイント

カスタムUSBケーブルを作るポイント

最後に実際にカスタムUSBケーブルを作って分かったことをまとめておきます。

15mmの木製丸棒が使いやすかった

木製の15mmの棒がおすすめ

木製の15mmの棒がおすすめ

2種類の棒を使ってコイルさせてみましたが個人的にはダイソーで購入した木製の15mmの棒が使いやすかったです。金属製は熱伝導率が良さそうな反面コイルさせる時にケーブルが滑りやすく、木材の方が簡単に巻けました。

固定にはビニールテープが使いやすかった

ビニールテープの方がおすすめ

ビニールテープの方がおすすめ

ケーブルを丸棒へ固定する時は結束バンドよりビニールテープの方が使いやすかったです。

結束バンドは跡が残る

結束バンドは跡が残る

結束バンドの方がしっかり固定できますが締め付けた部分に跡が残ってしまいました。見た目を重視するならビニールテープの方が良さそうです。

ケーブル長と安定性

今回は2mのパラコードを使いましたがコイル部分は見た目以上にケーブル長を使うため完成するとかなり短くなりました。

以前はこの記事に「2m以上になるとキーが反応しなくなる可能性があるので2m以下がベスト」と書いていましたが、2mを境に一律で使えなくなるわけではありません。自作USBケーブルでは線材の太さや抵抗、コネクタ数、コイル部分を含めた全長、接続するキーボードの消費電力などでも安定性が変わる可能性があります。

必要以上に長くするのではなく実際に使う環境に合わせて作り、完成後に動作確認するのが良さそうです。

コイル終端の角度も揃えたい

制作時はあまり意識していませんでしたがコイルが終わる部分の角度を揃えて、コイルからコネクタまでの長さも合わせると見た目がかなり良くなります。次に作るなら最初から意識したいところです。

まとめ

今回はキーボード用のカスタムUSBケーブルを自作してみました。初めてだったので1本目をボツにしたりはんだ付けで苦戦したりと失敗もありましたが、最終的には普段使いできるケーブルまで作ることができました。

特に大変だったのはスリーブを通す作業とはんだ付けです。ただ一度構造が分かると色やスリーブ、コネクタを自由に組み合わせられるのは自作ならではだと思います。

この記事は2021年に制作した時の記録がベースなので価格など古くなった部分もありますが、これからカスタムUSBケーブルを自作してみたい方の参考になれば嬉しいです。

ちなみに自分ではんだ付けや配線まで行うのが面倒な場合は完成品を購入する方法もあります。以前CableModのカスタムケーブルも実際に使いました。

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